円安、円高のイメージ
円高、円安といわれてもピンとこない人は、「ドル」を「物」と思うといいでしょう。どういうことでしょうか。ジックリ解説していきます。
※)いずれも「ドルに対して」の話です。
<ケース1>
1冊100円の本がありましたが、相場が変動して、1冊200円になりました。このとき、「本」と「円」を比べると、どちらの価値が上がったといえるのでしょうか。
「価値が上がる」の部分が何を言いたいのかわからないですよね。
でも、図にすればわかるのではないでしょうか。
図を見れば、一発でわかりますね。
本の価値が上がって、100円硬貨の価値が下がっていますよね。
だって、はじめは、本1冊に対して、100円硬貨1枚あれば交換できましたが、相場の変動があって、本1冊に対して、100円硬貨が2枚必要になったわけですから。
というわけで、1冊の本が、100円から200円に値上げすれば、本高円安になります(本の価値が上がって、100円硬貨の価値が安くなります)。
<ケース2>
1ドル100円でしたが、相場が変動して、1ドル200円になりました。このとき、「ドル」と「円」を比べると、どちらの価値が上がったといえるのでしょうか。
パッと見るとわからないですよね。
でも、ケース1と同じです。
「ドル」を「本」に置き換えるとわかるようになります。
<ケース2>
1ドル100円でしたが、相場が変動して、1ドル200円になりました。このとき、「ドル」と「円」を比べると、どちらの価値が上がったといえるのでしょうか。
→1冊の本は100円でしたが、相場が変動して、1冊の本が200円になりました。このとき、「本」と「円」を比べると、どちらの価値が上がったといえるのでしょうか。
先程と全く同じですね。
先程は、本が円に対して価値が上がりました。
というわけで、ドルが円に対して価値が上がりました。
このようなとき、ドル高円安といいます。
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円高、円安のイメージを確認しよう!
さて、本当に理解できたのか、練習問題を解いてみましょう。
<ケース3>
1ドル110円だったのが、1ドル200円になったとします。これは、円高、円安どちらに進んだということでしょうか?
<ケース4>
1ドル150円でした。これが円高になると、1ドル150円より下がりますか?それとも1ドル150円より上がりますか?
わからなければ、「ドル」を「本」で置き換えてみてください。
<ケース3(答え)>
1冊110円の本と、1冊200円の本と、どちらが価値があると思いますか?
もちろん、1冊200円の本の方が価値がありますよね。つまり、1冊110円が1冊200円になることで、本の価値が上がったということです。つまり、逆をいえば円の価値が下がったんですよね。つまり、円安になったということです。
<ケース4(答え)>
円高ということは、「本に対して円の価値が高くなる」のでした。つまり、逆を言えば、「円に対して、ドルという本の価値は下がる」のです。つまり、本の価格は下がるんですよね。つまり、1冊150円より下がります。
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為替のイメージ
始めのうちは以下のように言い換えれるようになるまで、練習してください。慣れれば、自然にわかるようになります。
円高になる
→円が高くなる
→ドルに対して円が高くなる
→ドルという本に対して円が高くなる
→ドルという本に対して円の価値が高くなる
→ドルという本の価値が(相対的に)下がる、円の価値が(相対的に)上がる
→円を持っていると、今まで買えなかった本も買えるようになる
円安になる
→円が安くなる
→ドルに対して円が安くなる
→ドルという本に対して円が安くなる
→ドルという本に対して円の価値がなくなる
→ドルという本の価値が(相対的に)上がる、円の価値が(相対的に)下がる
→円を持っていると、今まで買えた本も買えなくなる
※)ちなみに、FXについては、「わかる蔵!FX(外国為替証拠金取引)シリーズ」にて、わかりやすく説明しています。