政策金利とは?
政策金利とは、中央銀行が各金融機関に貸し出しを行う際に適用される金利のことです。
では、政策金利が上がればどうなるのでしょうか。
外国為替保障金取引(FX)では「スワップ金利」に影響があります。具体的な例で説明します。
(例1)米ドル・円
たとえば、「アメリカ:5%、日本:0%」のように「(アメリカの金利)>(日本の金利)」のときに、米ドルを購入すると、「スワップ金利(一種の利息)」を得ることができます。もし、ここで、アメリカが利上げして「アメリカ:5.5%、日本:0%」のように日米の金利差が拡大すれば、米ドルを購入すると得られる「スワップ金利」の額も大きくなります。
(例2)米ドル・円
たとえば、「アメリカ:5%、日本:0%」のように「(アメリカの金利)>(日本の金利)」のときに、米ドルを売ると、「スワップ金利(一種の利息)」を支払わなければなりません。もし、ここで、アメリカが利上げして「アメリカ:5.5%、日本:0%」のように日米の金利差が拡大すれば、米ドルを売るときに支払わなければならない「スワップ金利」の額も大きくなります。
他にもありますが、上記のように、政策金利は、直結して為替取引の収入に大きな影響を及ぼすので、政策金利の動向は重要になります。
なお、政策金利は、日本では公定歩合、アメリカではフェデラルファンドレート(FF金利)の誘導目標値、ユーロ圏では主要リファイナンシング・オペレートと言われます。
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政策金利を上げる理由
ところで、何故、政策金利を上がったり、下がったりするのでしょうか。一つの例をみてみます。
たとえば、新しい設備を導入したくて、借金して資金を調達しようと思っても、借金にかかる支払利息が多ければ、お金を借りにくいですよね。でも、逆に、借金にかかる支払利息が低くなれば、お金を借りて設備投資しやすくなります。
そこで、景気が悪いとき、企業の設備投資を活発させて景気を回復させる意味でも、政策金利を引き下げるわけです。
政策金利が下がれば、銀行などからの借金にかかる支払利息も下がります。そうすると、企業は積極的に借金して、設備投資できるようになって、景気が回復するわけです。
一方、景気というものは「良すぎても駄目、悪すぎても駄目。安定が一番」なので、景気がよくなりすぎても駄目なわけです。そこで、景気が良くなれば、政策金利を上げるわけです。政策金利が上がれば、借金にかかる支払利息の額も大きくなるので、企業は借金して設備投資しにくくなって、景気が減速していくわけです。
以上はあくまで、政策金利が経済に与える1つの側面に過ぎませんが、このように景気を操作するためにも、政策金利は上がったり、下がったりするわけです。